歯医者の保険診療の基本
医療機関では保険制度によって診療項目ごとに点数が加算され、治療費が計算される仕組みとなっています。歯医者でも同様で、保険診療では保険点数が決められており、保険点数が治療費として請求されることが特徴です。例えば、診療明細書を見ると初診料やレントゲンといった項目ごとに点数が記載されていることがわかります。これらの点数を10倍にしたものが総額となるのです。
ただ、健康保険に加入している場合は総額の3割を負担する仕組みとなっています。70歳~75歳未満の方は2割、75歳以上の方は1割というように、自己負担額は高齢者かどうかによっても変わります。保険診療であれば、健康保険に加入していれば費用を抑えることができるため、負担も少なくなるでしょう。
保険適用範囲内と適用外の治療とは?
歯医者で保険適用になるのは、虫歯を削る治療や詰め物などの処置が一般的です。虫歯治療の際には、必要最小限に歯を削り保険適用内の詰め物で処置します。歯が連続して2本欠損した状態の場合は、保険適用内でブリッジと呼ばれる処置が可能です。他にも、歯周病治療や歯石の除去など、治療目的で行う処置は保健適用範囲内になるケースが多いでしょう。
しかし、予防目的や歯並びを整える歯科矯正は保険適用外とされるケースが多いです。例えば、歯並びの矯正で行う歯科矯正は審美を目的とした処置と判断され、保険適用外となります。また、歯の汚れや着色汚れなどを除去する目的ではなく、歯の漂白をするホワイトニングも保険適用外です。治療目的としたものであっても、保険適用外とされるものもあるため、治療の前に確認しておくことをおすすめします。
歯医者は保険適用範囲内がお得!
希望する治療法や詰め物・ブリッジ等の素材にもよりますが、歯科治療は基本的な治療であれば保険適用範囲内とされるケースが多いです。保険診療の場合、保険点数の10倍である総額のうちの3割負担で治療することができるからです。国内における歯科治療は、先進国と比較しても非常に安いと言われています。健康保険に加入していれば3割負担で一通りの治療をすることができるでしょう。
幅広い治療を保険診療で行えるのは、人々にとって大きなメリットと言えます。ただ、治療にかかる費用が安いからといって、日頃の歯のケアを怠る方が多い傾向にあることも事実です。まずは、積極的に虫歯予防・歯周病予防を行うことが大切です。